第14回佐渡島一周エコジャーニーウルトラ遠足(とおあし)

はじめに

2019年9月21日〜22日、佐渡島一周208kmの遠足に挑戦した。このイベントは文字通り佐渡島を一周するコースを走る企画で、制限時間は48時間。直前2年間に100km以上のウルトラマラソンを完走していることが参加資格となっている。事前に、参加者名簿と各自の参加資格レースの結果が送られてきた。かなりの方がすでに佐渡を走っておられ、そのほかにも川の道、小江戸大江戸、萩往還など著名レースがずらりと並んで壮観であった。

 

他の200kmマラソンに比べると、佐渡の制限時間は長く、超ウルトラへの入門と位置付けられているようだ。さらに、参加者の多くはスタート・ゴール地点の「ホテルめおと」に宿泊し、前日金曜日の夕食(前夜祭)から、ゴール後月曜日の朝食(打ち上げ)までを共に過ごすので、移動日も含めて4日間の非日常を過ごすという特徴もある。

 

これまでのランニング最長距離は、2018年チャレンジ富士五湖の118km。今回は初の200km挑戦で、一体自分の身体がどうなるのか見当がつかず、不安を抱えながらの参加となった。

事前には、特別な練習はせず、週40-50km程度のジョグが中心。夏場は月1回程度のトレイルランレース(50-75km程度)に参加、また比較的長距離の登山もして、12-13時間程度継続して動くことには慣れていたと思う。

 

「遠足」経過

スタートから50km

 

9月21日(土)午前6時スタート。

コースは、ほぼ県道45号線、通称佐渡一週線に沿って進む。

とにかく足の負担を抑えるように、ゆっくり、静かに走り始めた。最近のウルトラマラソン(2019茨城100km)では、キロ6分で巡航したが、これで200kmは明らかに無理なので、キロ7分半から8分を目安とした。

 

実際のペースをグラフにしてみる。その中で走っている時間(緑:時速6.5km以上)、歩いている時間(オレンジ:時速3-6.5km)、止まっている時間(青:時速3km以下)に分けてみた。トンネルなどで位置情報が取得できていない区間(例えば22km)は正しいペースが得られていないが、ちょっとした休憩なども一眼でわかりやすい。例えば、Z坂は2km近くにわたって歩いたこともわかる。

f:id:Y4H:20191003105356p:plain

スタートからしばらくは、緑の時間が長く、ほとんど走っていることがわかる。1キロあたり450秒(7分30秒)なので、まずまず予定通り。途中の上り坂で、逞しい足で走る70代の大先輩ランナーを追い越した際、「(走りが)軽いねえ!」と声をかけていただいた。しばらく話を伺うと、すでに佐渡は何度も走っていて、以前は32時間でゴールしていたとか。しばらく一緒に走ったが、大先輩のペースがわずかに早く、少しずつ離れた。

 

最初の休憩は14kmの「甘酒」。尖閣湾の絶景を眺めた後、「尖閣湾揚島遊園売店」で、毎年甘酒やコーヒーを振舞ってくれるようだ。冷たい甘酒が最高に美味しかった。

天候を心配していたが、この時点では晴れ間も多く、最高の景色、最高のコンディションだった。

第1エイドは30km地点。8:54着。ここで最初の大休止。シューズを脱いで建物に入り、うどんとおにぎりを食べる。しばらく休んで出発しようとすると、先ほどの先輩ランナーが到着。どうやら途中で追い越したらしい。先輩曰く、「佐渡はフルマラソンの9倍、100kmの3倍の時間でゴールできる」とのこと。「あなたは36時間で行けるよ」とありがたいお言葉だったが、いやいや、そんなにうまくは行かないだろう。

再出発してしばらくするとフルマラソンの距離を5:46で通過。一般的なマラソンの制限時間に近いが、体感的にはのんびりしたとはあまり感じず、そこそこしっかり走ったし、疲労もそれなりに蓄積されてきている。

しばらく走ると、Z坂の手前で10人くらいのランナーの集団が集まっているのが見えてくる。「民宿たにぐち」の売店だった。おかみさんがランナーの為に選んだというアイスを購入。柑橘系の味はとても美味しい。ビールを開けている強者もたくさんおられたが、初心者は、まずは走りを優先にする。

Z坂(跳坂)は、景色を眺めながら歩く。

50kmから100km

f:id:Y4H:20191003105436p:plain

Z坂をやり過ごしてしばらくすると大野亀への上りに差し掛かる。第1エイドのあとは手持ちの飴やスポーツ羊羹を食べていたが、かなり空腹を感じていた。登りきったところの大野亀ロッジはカレーが美味しいとの評判。迷わず注文し、空腹を満たす。

 再スタートしてすぐに45号線を離れ、海岸に降りる。このコース唯一のちょっとしたガレ場を進む。その後、本来のコースでは、舗装路をしばらく進んで45号線に戻るのだが、前のランナーについて行ってトレイルを登り始めた。後ろの人に「違いますよ」と声をかけられ、間違えたことに気づいた。確かに地図を見るとトレイルではなく海沿いの道を進むことになっている。どうやら、ほかにも間違えて登ってしまった人はいたようだが、最終的にはどちらも45号線に戻る。

間もなく第2エイド(60km)に到着。14:55。第1エイド到着後6時間かかった。

第2エイドでもうどんとおにぎり、そして笹団子を頂いた。この先、93kmの仮眠所まであまり補給できないとのことなので、しっかり食べておく。

この辺りになるとだいぶランナーもまばらになり、一人で走る時間が長くなってくる。午後になってから曇り空に代わり、だんだん雲も厚くなってきた。午後5時ごろ、ついに雨が降り始めた。雨具を着るかどうか迷う強さだったので、しばらくはそのまま走っていたら、程なく止んだ。薄暗くなってきたので、ヘッドライトを装着して、ザックの赤色点滅灯もつけた。巡航ペースはそれほど変わらないが、小休止は増えてきた。道端でエイド(自動販売機)を見つけてはコーラや、普段は飲まないミルク入り紅茶などを補給した。身体は疲れてきているようで、甘い飲み物が美味しい。ランナー同士の交流の場でもある。はるか遠くに両津の街の灯が見え、まだ遠いなあ、と思いながら進む。

両津市街を抜け、しばらく進むと仮眠所(93km)に到着。ちょうど午後8時。眠れるかどうかわからないが、一応仮眠所を予約しておいた。食事(発泡酒付き)をとり、温泉に入って汗を流してさっぱりしたあと、布団に入るが、目が冴えて眠れない。小一時間ほど横になって身体を休めて、ついでに時計の充電をする。熟睡して寝過ごすのも怖かったので、午後10時前には、支度して、朝食としてのおにぎりと飲み物を持って出発した。

100kmから最終エイドまで

 夜のランニングが始まった。このあとしばらくは睡魔との戦いだった。しばらく登りが続くので歩きを中心に。はるか前方にランナーらしき灯が見える。10kmほど進むとすでに空腹を感じたので、道端に座っておにぎりを食べる。その後、歩き始めて海沿いに出たあたりで、眠くてどうにもならなくなった。「赤亀風島なぎさ公園」(約108km)のあずま屋のベンチに座り、エマージェンシーシートを身体に巻きつけてテーブルにうつ伏せになると、少しウトウトすることができた。10分ほど休んで再開。動くのをやめたせいで身体が冷え、身震いするほどだったので、走り始めた。(ログを見てもしっかり走っていることがわかる)

f:id:Y4H:20191003105454p:plain

ただしそれも長くは続かない。時刻は午前1時ごろで、眠気はピーク。途中、道端で横になっているランナー、トンネルの中で仮眠するランナーなどもちらほら。115km付近の万福寺のそばに空き地を見つけて、完全に横になった。エマージェンシーシートは優秀。完全に風を遮るし、中は暖かい。ここでも15分ほど休んで出発。睡魔のピークは去ったようで、だいぶ走れるようになる。120km頃から、「インターバル走」を始めた。ログを見るとわかるが、1kmおきに走った。周りが暗くて、気を抜くと睡魔に襲われるので、1.2km走って0.8km歩くというリズムを作った。ただし、時計を見ながら距離を気にするのも疲れるので、歩数をカウントした。このころのペースだと、100mあたり120-125歩だったので、これを目安にした。これはかなり有効で、うまく走りに集中できた。120kmから第3エイド(128km)までこの調子で進んだ。

  第3エイド着は3:54。ちょうど女性ランナーばかりが滞在していた。長距離になると女性と年長者が強い。ここで頂いた温かいカップラーメンが美味かった。おにぎりも頂いて、10分ほど横になる。熟睡しているわけではないが、少しウトウトするだけで頭がスッキリする。さらに、完全に横になった方が脚の疲れもとれるようだ。小一時間休んで、4:42出発。

睡魔は去って、再びインターバル走。しばらくすると夜が明け、対岸の本州が見えてくる。

6kmほど進んで海水浴場のトイレを借りる。そこから小木の街に向かって進むが、少し頑張り過ぎてしまったようで、足が止まった。ここからはほとんど歩くことになる。

 

小木の街に入ったのは午前8時半頃。ちょうど、スーパー「たんぽぽ」が開店したばかりで、朝食と、後半の食料を調達。直前に入ったランナーたちは美味しそうにアイスを食べていた。

おにぎりとヨーグルトは朝食としてスーパー近くのベンチで食べ、残りはザックに。この後、サンドイッチを追加で買った。食べているときにご一緒した二人のランナーとはこの後ゴールまでほぼ同じペースで進むことになった。

少々ルートを間違えたものの、小木の街を抜け、宿根木の古い街並みを見てしばらく進むと最終エイドに到達する。

最終エイドからゴール

最終エイド到着は10:25。ここまで来れば、今日中にゴールできるだろう。今夜は是非とも布団で眠りたいと思っていたが、その願いは叶いそうだ。最終エイドもカップ麺、おにぎりなどを頂き、時計の充電をして11時過ぎに出発。

この後、ゴールまでエイドはない。とにかく進むしかない。

f:id:Y4H:20191003105507p:plain

 

もはやほとんど走れない。
最終エイドの深浦からはアップダウンが続く。海岸に出ると強烈な風。台風の影響だろう。雨もパラパラと降り始め、走れない身体が冷えてくるので、レインウェアを着た。しばらくすると後ろからランナーが追いついてきて、「この先、迷い安いので一緒に行きましょう」と。ウォーキングに付き合ってもらうのは申し訳なかったが、せっかくなので一緒に進む。さらにその後もう一人合流。いくつか分岐があったが、いずれも道案内がされていて、少なくとも昼間は間違えることはないだろう。しばらく進んで、迷う心配がなくなったあたりで、二人には先に進んでもらった。
アップダウンが終わると、長い素浜海水浴場。長い直線が始まり、単調になったせいか、再び睡魔に襲われた。170km過ぎのバーベキューサイトで、また横になった。約15分爆睡。

もリフレッシュされたようで残りの直線は、走って進んだが、長くは持たない。その後、再び急な登り、続いて国道の下りを降りて海岸線を進むと、真野の街への長い長い大きな登りを超える。真野の市街地を超えた190km地点、残り20kmを切ったあたりで、足の裏が痛くて立っているのも辛くなり、たまらず座り込んだ。

とはいえ、座っていても事態は変わらない。再び立ち上がって歩き始める。今回、足裏は痛いが、筋力はまだまだ大丈夫。パワーウォークで進めるし、登りは意外に速い。

佐和田の街から海岸に出ると目指すゴールは、見えている陸地を左手を回り込んだところ。残り14km。

この後間もなく日没。2回目の夜を迎える。峠越えに差し掛かった頃はもう真っ暗だが、パワーウォークは健在。いくつかの峠を超えて進むと、前方にランナーが見えた。追いつくと、「たんぽぽ」、そしてその後も何度か出会った方だった。

時刻は19:20頃。残りの距離は3kmあまり。20時までにつけるかもしれない、と思うと急に元気付き、遅いながらも走ることができた。

ところが、進んでも進んでもゴールの「めおと」が見えてこない。「夫婦岩」の道案内ぐらいあるだろうと思っていたが、それも見当たらない。まさかここに来てロストしたか、と不安になりGoogle マップで確認。間違えてはいない。とにかく進んでいくと、ようやく見覚えのある建物が現れた。最後の階段を登り、スタッフに出迎えてもらう。到着は19:56頃。長かったが無事に完走。日曜日中にゴールしたいと思っていたが、予想よりはだいぶ早かった。

ゴール後は暖かい食事とビールを頂き、居合わせた方と乾杯。初の200km超レース完走を祝った。

翌日

最終日は、最終ランナーのゴールの後、朝9時からの打ち上げに続き、両津港へのバスの中でもランニング談義に花が咲き、良い気分で両津港に着いた。フェリー乗船まで座ろうとベンチに腰を下ろした瞬間、気が緩んだのか、深い眠りに落ちていた。なにやら物音に起こされた時は、出航のベルが鳴り終わった後で、予定していたフェリーを逃してしまった。幸い、すぐ後の高速船に乗ることができたので、無事帰宅できたが、少々余分の出費をしてしまった。おそらく、フェリーの中でも2次会で盛り上がったと思われるが、それに参加できなかったのがやや残念である。

まとめ

初めての超ウルトラは、天候にもまずまず恵まれ、佐渡の素晴らしい景色、前夜祭から打ち上げまで超ウルトラランナーに囲まれるという非日常感のおかげで、素晴らしい体験となった。身体への影響は、足裏の痛みが最もひどかった。火曜日になって、足裏、特につま先付近に痺れがあることに気づいた。2週間後の今もわずかに残っていて、やはり相応のダメージがあることがわかった。一方、筋肉痛は大したことはなく、木曜日には軽いジョギングを始めた。終盤、ほとんど歩き通したために、筋肉へのダメージはそれほど酷くなかったようだ。

今回参加していたランナーの多くは、他の超ウルトラも経験しており、その体験談はとても興味深く、ついつい超ウルトラの世界に引きずり込まれてしまった。すでに次のレースを検討し始めている。

 

最後に走行データをまとめる。

 

フィニッシュタイム 37:56:00

走行時間 16:05

歩行時間 14:41

休憩時間  7:10

走行距離 125 km

歩行距離 83 km

平均走行ペース キロ7分44秒

平均歩行ペース キロ10分46秒

 

所要時間の半分は走り、半分は歩いた。距離的には6割をランニングでカバーしている。休憩は4回のエイドと仮眠所での大休止、さらに道端での仮眠など全て含めて7時間余り。

今後の長距離レースの参考になりそうだ。

 

 

 

 

第6回 筑波連山天空ロード&トレイルinいしおか

昨年に続き、「筑波連山天空ロード&トレイルinいしおか」に参加した。昨年は、最高気温36度の酷暑の中、ミドル48kmを完走。今年は迷わずロング75kmにエントリー。今年は、6月にスパトレイル72Kをなんとか完走しており、それに続いてのミドルクラスのレースへのエントリーとなった。

ロング75kmでは、はじめに35kmのロードを走り、そこからトレイルに入る。35kmにはドロップバッグを置くことができる。ロングのほとんどの参加者はトレランシューズやザックなどの装備をドロップバッグに入れ、最初のロードは身軽な装備で走ることになる。そこからトレイルを10kmほど進むとミドルと同じコースを走る。制限時間は13時間。

前日

大会前日に、スタート会場で受付と開会式に参加した。受付では35km地点に送るドロップバッグを預ける。バッグにはトレランシューズ(Montrail Caldorado II)とザック(500ml ソフトフラスク、エマージェンシーシート、補給食、グローブなど)を入れた。 続いて16時からの開会式とコース説明に参加。説明会への参加は義務ではないので会場はまばらだったが、主催者の熱意が感じられ、良い雰囲気だった。

コース説明では、関門時刻の変更とコースの一部変更がアナウンスされた。今回は加波山神社は迂回し、林道を経由して一本杉峠に向かうことになった。距離は少し伸びることになるようだ。翌日スタート直前にも、関門時刻変更のアナウンスはあったが、知らない人も多かったのではないか。会場での掲示やホームページでのアナウンスがあればよかった。

最終的なコースと関門時刻は以下の通り。

距離 関門時刻
スタート 0km 5:00
第1関門 35km 10:30
第2関門(洗心館跡) 48km 12:00
第3関門(板敷峠) 54km 13:30
第4関門(一本杉峠) 65km 15:30
ゴール 75km 18:00

去年ミドルを走った時のタイムを振り返ると、第2関門以降の時間設定はそれほど厳しくはなく、これを守っていれば間違いなく完走できそうだ。 問題は前半のロードと48kmまでのトレイルだ。 35kmのロードは、後半にかなりのアップダウンがあるので、平地をキロ6分で巡航するとして、約4時間と見積もった。 その次の48kmまでのトレイルには3時間使えることになる。ここをクリアできるかがポイントとなりそうだ。

レース経過

前日の受付後から雲行きが怪しくなり、夜から明け方にかけて雨が降った。 スタート時にはほぼ止んでおり、気温も20度程度の良いコンディションであった。 昨年のような酷暑にはならない見込み。

35kmまではロード用のシューズ。携帯カップスマホを入れたウェストポーチを装着。さらに粉飴ジェル100kcalを1個持った。

5:00スタート 軽い装備と低い気温のおかげで、快適に進む。 巡航キロ6分くらいで進むが、しばらくしてミドルの選手が追いついてくると、それにつられて少しペースが上がった。 涼しいとはいえ、8月のレース。かなり汗をかくので、給水所ではなるべく水分を補給しながら進む。 10km付近でジェルを補給。

その後アップダウンを繰り返し、上りは無理せず歩いて進む。 30kmが近づくと、さすがに空腹を感じた。 もう少し補給食を持っても良かったかもしれない。

35km関門には8:57(スタート後3:57)に到着。ほぼ予定通り。

関門でシューズを履き替え、梨、ブドウ、トマト、大福などたっぷり補給してトレイルに入る。 出発時刻は9:08。隣のランナーが、9:00に出れば大丈夫、9:10だとちょっと危ないかも、と教えてくれた。 そうか、油断できないのか、と気を引き締め、走れる部分は休まず走るように気をつけた。

難台山まではかなりきつい上り。 続いてやや急な下りと降りると一旦ロードに出る。ここから舗装路をしばらく登るが、そろそろ気温も高くなり、無理して走らずに歩く。 再びトレイルを少し登ると第2関門。到着は11:46。順調と言える。

ここからは勝手知った道。吾国山の急登を登ったら、5kmほどロードを下り、第3関門に12:46着。これなら完走は余裕だろう、と気楽に構えていた。

異変が起こったのはその直後。ロードを2km程走って登りに入った辺りで、「気分が悪く」なった。何がおかしいのか良くわからないが、あっという間に顔から血の気が引いていくのがわかった。それまでパワーウォークでリズム良く登っていたが、とてもペースを維持できない。後ろから来た選手に抜かれながら、この後20km近くを走るのは無理かも知れないと思った。

58kmの給水9に着いたのは13:51。少し吐き気を感じるようになり、胃腸がやられたのだろうと思った。水を飲む気にもならず、座って休む。次の関門まで、きつい登りを含む約7kmを1時間半。間に合わなければそれまで、と思ってゆっくり歩き出す。

燕山へは長い階段を登る。途中、辛そうなランナーに声をかけながら何とか登りきると、少し血の気が戻ってきた。下りもそのまま歩き、加波山神社への分岐には14:48。ここから関門までは約5km。多分ギリギリなので、下りは走ることにする。

再びロードに出て走るが、なかなか関門に着かない。が、徐々に体調も回復してペースを上げられるようになった。残り時間も少なくなって焦ってきた頃に登り。ゆっくりでも歩くよりは早いペースで進むと、ようやく風力発電所の分岐。残り時間6分あまり。スタッフに「間に合うかな?」と聞くと「あと600mだから、ちょっと...」と心細い返事。最後のトレイルは、全力で。でも転ばないように。林の奥に関門が見え始め、カウントダウンの声が聞こえている。「5秒前」の声が聞こえた時は最後の坂を駆け下りていた。

15:30。なんとか滑り込んでDNFは免れた。スタッフが「補給したらすぐに出発してください」と。水とレモンと梨を食べ、ブドウをひとつかみポケットに入れて歩き出す。胃腸が活動を再開したようで、しきりにゲップが出るが、もう大丈夫だろう。苦しい2時間だった。

最後は、足尾山に登り、パラグライダー発着場を通過したらあとは山を降りる。トレイルの下りはそれなりに走れるが、ロードは衝撃が強すぎて歩いてしまう。最後のエイドを通過したら残り3kmは休みながら走ってゴール。

去年との比較

ロングの後半部分はミドルと同じコースなので、ポイント間の所要時間を去年の結果と比較してみる。

出発地 到着地 2018タイム 2019タイム
洗心館跡 板敷峠 0:54 0:53
板敷峠 給水9 0:58 0:58
給水9 加波山神社分岐 0:48 0:51
加波山神社分岐 一本杉峠 - 0:42
一本杉峠 ゴール 1:49 1:52

加波山神社から一本杉峠の区間は去年とコースが違うので比較できないが、その他の区間は思ったほど差がなかった。 とはいえ、特に給水9では6-7分ほど座り込んで動けなかったので、その分のロスはあった。体調が悪いなりにも、動いていれば進めることがわかったのは収穫だった。

まとめ

6月のスパトレイル72Kに続き、2回目のミドルトレイルを完走できた。 これで100kmクラスのレースへの挑戦権が得られたので、来年に向けて計画を練りたい。 興味があるのは、阿蘇ラウンドトレイル、彩の国、おんたけ100、上州武尊など。 そろそろ遠征資金もバカにならなくなってきたので、来年の「予算」編成も考えないと。

OSJ奥久慈トレイルレース50K(2019)

2回目の参加となる奥久慈トレイルレース。 昨年はなんとか第2関門をクリアしたものの、その後の東金砂神社で初めてのリタイヤ申告。 今回はなんとか先に進みたい。少なくとも、自分からリタイヤはしない覚悟で望んだ。 さらに、東金砂神社の後の林道を走るため、前半では可能な限り足を残すことにした。

当日は大子町役場に車を止め、シャトルバスでスタート地点へ移動。 5時ごろにはかなりのランナーが並んでいた。 序盤はセーブするつもりだったので、ゆっくりトイレを済ませて最後尾付近に並ぶ。

天気は曇りで、暑くもなく寒くもない良いコンディション。 結局、日中もそれほど気温は上がらず、レース日和だった。

装備は上から、バンダナ、アイウェア(一度も使わなかった)、Tシャツ、ザック(rush12)、ランパン、ふくらはぎサポーター、5本指ソックス、シューズ(Montrail Caldorado II)。 水は500mlボトル2本と、念のために500mlだけ水を入れたハイドレーションを持ったが、ボトルだけで十分だった。 食料は自家製トレイルバー1000kcal相当とジェル、スポーツようかんなど1000kcalくらい。これもだいぶ残った。

スタートから第1関門(持方)

スタートロスは1分ほど。 5分30秒くらいのペースで進む。 袋田の滝を通過し、坂道を登ると、トレイル入り口よりもかなり手前から渋滞が始まった。 完走どころか、第2関門通過も怪しいかも、と思い始める。

月居山への登りは止まったり歩いたりで、山頂通過は1:06頃。 ずいぶん待たされたように感じたが、去年は同じ地点を59分で通過しているので、差は7分。

その後は動き始め、徐々にペースが上がる。 何回目かの急な下り坂でトラブル。 足元が滑りやすかったので右手で木の枝を握りながら下っている最中にスリップ。 右腕で支えて、落ちることはなかったものの、右腕を大きく擦りむいた。 さらに右腕が完全に伸びきってしまい、夕方になって痛み始めることになる。

その後は快適なペースで、時々詰まったりしながら走る。

第1関門通過は2:57頃。 去年から16分遅れているが、第2関門は通過出来るだろう。

第2関門(竜神大吊橋)まで

アクエリアスを補給し、トイレを済ませてすぐに出発。

さっきまでの渋滞が嘘のようにばらけた。 奥久慈男体山への登りは無理せずにゆっくり。 山頂を過ぎて大円地まで下ったらいよいよ奥久慈本番。

アップダウンの繰り返しが続いて、徐々に周りのペースが落ちてくるので、 飛ばさないように気をつけながら追い越して進む。 ペースが安定していたのか、数人の集団の先頭になることが多かった。 途中で先頭を交代して進む。

湯沢峡エイドは4:54(去年より10分遅れ)。

その後も淡々と。 要所要所で道を譲られることが多くなってきた。

竜神川に降りたのは6:09。去年より10分遅れ。 ペースは去年とほとんど変わらず。 少しずつ疲労は溜まっているが、補給のため少し休むだけで回復する程度。 亀ヶ淵に降りる前、後ろのランナーがトレイルを踏み外して右側の斜面を滑り落ちた。 幸いすぐに止まって、自力で復帰した。他人事とは思えず、気を引き締める。

ダム沿いのロードは、ゆっくりでも走り続ける。

第2関門到着は7:18(去年より8分遅れ)。

第3関門(釜の平)まで

釜の平関門閉鎖は10:30。3時間ちょっとで行けるわけはないので、 この時点で完走の可能性はなくなっているが、今回はとにかく前に進むのが目的。

おなじみ赤岩エイドを過ぎ、寺入沢に入る前に一人、そのあと沢の途中でもう一人のランナーが追いついて、3人で進んだ。 危険箇所は結構あるので、周囲に人がいるのは心強い。

砂防地区エイドに着いた時はかなり足もくたびれていて、のろのろとしか走れなくなった。

東金砂神社エイド着は9:43。去年は9:48かかっていた。

ここでも水とアクエリアスを補給してすぐに出発。

林道に入って、恐る恐る走り出してみると、意外にも足が動いた。 国道461号を越えてすぐ、私設エイドがあり、コーラをいただいた。 少し話すと、去年、東金砂神社の途中でやはりコーラをいただいた方々だということがわかった。 時刻は午後4時を周り、関門は閉鎖されている。 こんな時間まで待っていてくださったことに感謝。

その後はややペースを落としながら、最後のトレイルを抜けたら関門。 関門着は11:42。 時間切れDNFとなった。

まとめ

東金砂神社までの走りは、結局のところ去年と似たり寄ったりだったが、余力は残っていたのが大きな違いだった。 間に合わないながらも第3関門に進んでみると、時間さえ許すなら先に進む元気はあった。

4月に前半を試走した時には、「完走ペースまでペースを上げると、最後まで持たないかな」、と感じていた。 その後、4月28日の石岡トレイルでは、前半やや速めに突っ込み、案の定後半はペースダウン。 仕上げのつもりの5月19日の練習は転倒・負傷のため中断。

次回、関門に間に合わせるためにはあと72分短縮する必要があるが、どこで縮めるか。 やはり序盤の渋滞回避が効果的か…

第67回勝田全国マラソン(2019)

はじめに

今年で67回目の勝田全国マラソン。 2012年に初フルマラソンを経験したレース。それ以来、8年連続出場している。ほぼ毎年自己ベストを更新して、昨年は3:36。今年はなんとかサブ3.5を狙おうと、準備をして望んだ。 今回は、強風の予報が出ており心配していたが、実際には比較的穏やかな晴天で、絶好のマラソン日和だった。

事前の練習

昨シーズンから、「金哲彦のマラソン練習法がわかる本」を参考にしている。サブ4とサブ3のメニューが紹介されているので、サブ3メニューのペースを落として練習した。 日々のジョグ、ロング走、LSD、坂ダッシュなど、標準的なメニューだと思うが、書いてある通りに実行しようとすると、かなりの距離を走ることになる。

サブ3.5達成のための平均ペースは1kmあたり4'58''。

前回も、サブ3.5を念頭に、平均ペースキロ5分が身体に馴染むように、と意識して練習した結果、3時間36分。 サブ3.5を達成するには、さらにキロあたり10秒程度ペースをあげる必要がある。 ということで、直前2ヶ月ほどは、キロ4'50"を身体に覚えさせるようにした。

レース3週間前の1月5日に行った30km走は、平均ペース4'58"で走ったが、余裕は全くなかった。 その後、1習慣前の20km走(4'56")は、まずまず余裕を持って走れた。 現時点ではやや実力不足か、と思っていはいたが、とにかくキロ5分ペースで押してみることにした。

目標はネット3時間30分。 あわよくばグロスも、と意識する。

レース経過

Dブロックから出走。30分前くらいにスタート位置に移動。表町商店街の最後、曲がり角のあたりに並んだ。 ビニール袋で作ったポンチョを来たが、強い日差しで背中が熱くなるほどだった。

スタートから30kmまで

スタートロスは約3分。この時点で、グロスはまず無理。 最初の1kmはゆっくりだが、2kmあたりからキロ5分弱を目指す。 5km毎のラップは24'30"前後で安定していた。 14kmのダウン、アップも特に問題なく通過。 体感的には、正直なところ、「少し速い」と感じていた。

ハーフ通過あたりから、脚にはじわじわと疲労が溜まっていて、後半のペースが落ちるのは目に見えていた。 この辺りでゆるい起伏が続き、集団のペースと合わなくなってきたと感じていた。 特に、登りをきっかけに失速する人が増えてくるので、それに引きずられないようにペースを維持した。 あとで結果を見ると、どうも頑張りすぎていたようで、必要以上にペースが上がっていた。

25kmの跨線橋から30kmまでは、少し脚を休めなければ、と思っていたが、一度上がったペースを戻すのは難しかった。

30kmからゴールまで

30km通過は、ネットで2:28:18。練習も含め、過去最速だった。 あわよくばグロスサブ3.5も狙える位置にいたが、脚はここまでだった。 ペースがじわじわと落ちてきて、どうにもならない。流れを変えようと、31kmでトイレ休憩。 その後、走り始めは少し軽快だったが、長くは持たず、33km過ぎのアップダウンでは、歩きはしなかったものの、 完全に失速状態。

とにかく、遅くても走り続けようとだけ考えて足を進めて、なんとか3:50(ネット)でゴール。

感想

久しぶりに失速で終えたフルマラソンだった。

このところ、前半を抑えるレースが続いており、それはそれで良い結果に結びついてはいたのだが、 「前半、もう少し上げられたのでは?」と思うこともあった。

今回は、目標には届かなかったものの、意外にも悲壮感はなく、爽やかな満足感が残った。 実力以上でも以下でもなく、今やれることをやった、という満足感だろうか。

練習中に感じた「やや実力不足」、レース中の「少し速すぎる」という認識など、 自分の身体の状態は的確につかめていることが確認できたのは収穫だったと思う。 次回のペース設定に生かせるであろう。

一方で、新たな問題もあった。 今回、ほぼ全ての給水所で給水したにも関わらず、35km以降は喉の渇きに悩まされた。 後半は気温はそれほど高くなかったし、しかも汗をかくようなペースでもなかった。 とすると、前半の速いペースによるダメージだろうか。

思い返してみると、自己ベストを出した去年も、37kmの給水では立ち止まって2杯たっぷり飲んだ記憶がある。

ペースが上がると、やはり身体への負荷も大きくなるということか。

次に向けて

これで、今シーズンのフルマラソンは終了。 サブ3.5は来シーズン以降に持ち越しとなった。 このあとは、しばらくウルトラとトレイルに励む。

第31回大田原マラソン(DNF)

はじめに

大田原マラソンは、制限時間4時間の硬派レースとして知られる。 一方、前半は下り坂、後半は上り坂に加え、正面から吹き付ける向かい風が名物の難コースとしても有名。

私は、2016年に持ちタイム4:20台でエントリーし、晴れてサブ4を達成したものの、翌年は記録更新を狙いすぎて 後半は脚が終了してしまい、38km関門に引っかかってしまうという苦い経験も持つ。

今年は、手堅く完走するつもりで準備してきたが、直前に体調を崩してしまい、不安を抱えての参加となった。

事前の練習

10月は30km走1回を含めて190km走る。 11月は、11日に30km走を行った後から風邪気味で、最終的に熱を出して2日間寝込んだ。 そのあとは軽いジョグとハイキングでリハビリして当日を迎える。

レース

体調はほぼ元どおり。ただし事前の30km走の感触から、タイムを狙うのは難しそうなので、 とにかく完走だけを狙うことにした。

Dブロック後方からスタート。スタートロスは1分40秒ほど。 2kmを過ぎたあたりからペースが定まってきた。 5'30" - 5'40"を目安に淡々と進む。

12.7km関門は約3分前に通過。予定通り。

このペースだと最後尾に近いようで、ランナーもかなりばらけている。 17kmのスライド区間に向けて登るあたりから、かなり横風が強くなってきた。

今回は19kmと28kmに、初めてスペシャルドリンクを置いた。 中身はコーヒー牛乳。 このペースだと、残ったボトルはわずかで、自分のドリンクはすぐに見つかった。

24.7km関門は1分前くらいに通過。 思ったより時間ギリギリになってしまったが、まだまだこれから。

後半の登りに入ると、流石にペースが落ちてくる。 ところが周りはそれ以上に遅れてきていて、景色だけみていると自分がペースアップしたかのような錯覚を覚える。 時計をみると、キロ6分台がちらほら見えてくるが、ここで無理をするわけには行かない。

30kmをすぎると、前方300-400mくらいにランナーの集団が見えてくる。 おそらくこれが完走ラインだなと思い、徐々に追いつこう、と思いながら走る。 とはいうものの、脚にも心肺にも疲労が蓄積されてきていて、サブ4ペースに戻すのは厳しく、 このままだと、ゴールは4時間を数分超えるだろう、と冷静に考えていた。

33kmを過ぎて国道に入ると、沿道の方(スタッフかもしれない)が「関門まであと40秒」と。 まさか33.4kmの関門に引っかかるとは思っておらず、関門時刻を調べていなかった。 慌てて周りの数人と一緒にダッシュした。関門のスタッフが5秒前と言うのが聞こえた時は、 まだかなり距離があった。頭の中で5秒数えながらダッシュしたが、関門が閉まる気配がない。 もしかして少しオマケしてくれるのか、と思いそのまま突っ込んだら、目の前で「終了です」と。

今年の大田原マラソンは、あっけなく33km関門で終了してしまった。

今回、コンディションからして、簡単に完走できるとは考えていなかったが、それにしてもあっけない幕切れとなった。 ただし、仮に関門通過したとしても、すぐ後には急な登りもあり、そこまでのペースと疲労から判断しても、4時間以内での ゴールは難しいし、もしかすると38kmの関門にも間に合わなかったかもしれない。

このままで終わるわけにもいかないので、来年は走力と体調を整えてもう一度挑戦することにする。

データで振り返る大田原マラソン

今回の参加ランナーのタイムを集計してみる。 横軸にハーフ通過タイム、縦軸に完走タイムをプロットした。 オレンジのラインは、イーブンペースでの完走タイム。

f:id:Y4H:20181125120253p:plain

ほとんどのランナーが、オレンジのラインよりも上、つまり後半の方が遅くなっている。 コースの厳しさを反映している。

その中で、ハーフ通過1:45あたりのグループの一部がネガティブスプリットで走っていることがわかる。

この時間帯には、2分ほどの間に200名以上のランナーがハーフ地点を通過しており、おそらくサブ3.5ペースランナーを先頭とする集団だと思われる。この中で、前半に余力を残した少数のランナーが終盤に記録を伸ばして結果的にネガティブスプリットになったのだろう。

一方、サブ3ペースランナーを先頭とする集団は、おそらく1:27頃にハーフ地点を通過している。約3分の貯金を作って後半に望む作戦だったようだ。

感想

レースは、他人のフォームを観察する絶好の機会だと思う。 その中で、最後尾集団にあってひときわ目立つ安定したフォームのランナーがいた。 ウルトラマラソンで時々見かけるタイプで、かなり長距離の経験を積んだ方かもしれない。 しばらく同じペースで走っていたが、途中で見失ってしまった。

もう一人は、一本歯の下駄で颯爽と走り抜けたランナー。 ツイッター情報によると、無事に完走されたらしい。これにはたまげた。

第五回筑波連山天空ロード&トレイルランinいしおか(ミドル)完走

はじめに

「筑波連山天空ロード&トレイルランinいしおか」は、石岡市を起点とするトレイルレース。2018年は8月26日に開催された。

ショート(25km)、ミドル(48km)、ロング(75km)の3コースが設定されている。

今回はミドルに挑戦。

事前の練習

7月中旬までは月200kmのペースで順調に走っていたが、その後かかと付近に断続的に痛み。小康状態となった8月5日、35℃を超える猛暑の中、道祖神峠から足尾山まで、ルートミスをしながらも試走(暑すぎて歩いたロード含めて30km)。さらにその後、数年ぶりに風邪をひいたりして走れない日が続く。結果的に、直前2ヶ月の走行距離は、7月 101km、8月 79km。かなり不安な状態で当日を迎える。

レース経過

ミドルの部は 5:10 スタート。

500 mlフラスクを持ってスタート。 前半のロードは 5'30" - 45" /km くらいのペースで進む。こんな(速い)スピードで走るのは久しぶりだった。 10kmまではそれほど汗もかかず、水も残っていたので給水は通過。

18km給水(1:20)で、フラスクの残りを飲み、コーラを一口もらい、フラスクを水で満タンにする。 登りは無理せず歩きなが進むが、この頃から一気に汗が噴き出してくる。 ロングコースとの分岐を過ぎてしばらく進むとトレイルに入る。

洗心館跡関門(21km)は 2:32。フラスクは、関門に着く前に空になっていた。70分で500cc以上の給水。かなり早いペースだ。 関門にはスペシャルエイドがあり、果物、トマト、きゅうり、大福などたっぷり補給。 フラスクにはクエン酸水を入れてもらい、半分飲んでから、さらに水を満たして出発。

ここまでの水分摂取量 1300cc

吾国山の急登を登り、ロードを下ると板敷峠給水ポイント。

3:27 板敷峠(26.7km)

岩塩をひとつまみ口に入れて、クエン酸水をのみ、さらに水を満たして出発。 6月の奥久慈でお会いした方と再会。

ここまでの水分摂取量 2000cc

しばらくロードを進み、燕山に向けて登り始める。

4:29 給水9 (31.5km)

同じく給水。スタッフの方が、あちこちで水が足りないようだと言っていた。

ここまでの水分摂取量 2750cc

燕山、加波山、丸山を超えて一本杉峠に着けば、ゴールが見えてくる。

5:50 一本杉峠スペシャルエイド (37km)。関門閉鎖まで40分。だんだん余裕がなくなって来た。 梨が美味しい。たっぷりいただく。

ここまでの水分摂取量 3500cc

足尾山までの登りは、試走時は別のルートを通っていたことがわかった。正規ルートの方が登りやすかった。 山頂は晴天で素晴らしい眺めだが、とにかく暑いのですぐに先に進む。

延々と続く坂をくだり、下山してロードに出るとまさに灼熱。100mほど走って、身の危険を感じ始めたので歩きに変更。

最終エイドでも給水とかぶり水。スタッフの方が首筋に水をかけてくれたのがとても良かった。 自分でやると頭にだけかけてしまっていたが、今後、参考にする。

ここまでの水分摂取量 4250 cc

最後のロードはほとんど歩き、ゴール前200mだけはゆっくり走ってフィニッシュ。 多くの方は元気にゴールしていたが、中には倒れ込んでしまった人も。

とにかく、今までにないほど汗をかいた。ゴール近くでは水道を解放してくれていて、汚れた足を洗ってから着替え。 上半身はタオルで拭いただけだったが、意外なことにそれほどクサくない(?) 老廃物が全て排出されてしまったようだ。

来年はロングに挑戦したいところだが、暑さが心配。

サブ3.5への道(初マラソンからサブ4まで)

データでランニングを振り返る

今年もマラソンシーズンが始まった。 今シーズンこそはサブ3.5を、と思ってはいるが、現状の走力では正直なところ難しい。 まずは今月の大田原をクリアするところから始めたい。

そこで、これまでのランニングを改めて振り返ってみた。

なるべく客観的に評価したいので、

  • 月間走行距離
  • 過去のマラソンの結果

を元にまとめてみる。

f:id:Y4H:20181104155817p:plain

青はこれまでに完走したマラソンのタイム(ネット)。 このうち、ほぼ毎年参加しているのが1月の勝田マラソン。 初マラソンは2012年で、サブ5だった。その後、4:30前後が長く続いて、正直なところマンネリ気味だった。

月間走行距離は、マラソン前の数ヶ月がせいぜい150kmで、シーズンが終わるとほとんど走っていなかった。

状況が変わったのが2016年。 この年の1月にサロマ湖ウルトラマラソンへの参加を決めた。

2016年 サロマ湖100kmウルトラマラソンの記録:サブ4へのステップ - 50代から目指すサブ3.5

そのため、勝田マラソン以降のいわばオフの時期にも走り続けた。

その年の秋以降のマラソンでは、面白いように記録が伸びて、晴れてサブ4。 それ以降、毎月150km前後は走るようになって、徐々に記録も伸びているのが現状。

ラソンの練習は、距離よりも内容だと言われるが、内容を云々するのは、とりあえず継続的に150kmくらい走ってからだと思う。(個人の感想)

今年2018年はというと、7月から8月にかけて、踵の痛みと数年ぶりの風邪で走れない時期があったが、秋からはまずまず走り込んでいる。

勝田マラソンで見るペース配分

毎年のように参加している勝田マラソン。 記録もサブ5からサブ3.5手前まで揃ったので、キロあたりのペースを比較してみる。

f:id:Y4H:20181104161810p:plain

正直なところ、お見せするのも恥ずかしい。 初マラソン(2012)から2016年までは、ハーフから急激にペースが落ちて、ひどい時には歩いてしまっていた。

2017年、2018年は、イーブンペースを心がけた。 特に2018年は、30km以降も抑えに抑え、38kmからはリミッターを外してペースアップ。ゴール前はかなり苦しく、フォームも乱れていたはずだが、崩れることなく自己ベスト。我ながら、いい走りだったと思う。

こうして並べてみると、同じ場所で毎回ペースが落ちているのがわかる。 15kmは、勝田マラソン最大の登り。 22kmは、あまり意識していなかったが、ハーフをすぎたところのゆるい登りで、途中に給水所もあるために時間がかかっているのだろう。

サブ3.5に向けてのまとめ

走行距離は大事

何だかんだ言っても、走らないことには脚力はつかない。練習内容はもちろん大事なはずだが、それを支えるのは日々の走り込みだろう。

ペース配分はさらに大事

これも今更いうまでもないが、いかに後半まで足を残した走りができるか。 逆にいうと、現時点では、ある程度理想的なペース配分ができてしまったので、テクニックでタイムを縮めるのはもう無理だろう。

現在の練習量では、サブ3.5にはやや足りないか? 通勤ジョグを取り入れてみるか...