第6回 筑波連山天空ロード&トレイルinいしおか

昨年に続き、「筑波連山天空ロード&トレイルinいしおか」に参加した。昨年は、最高気温36度の酷暑の中、ミドル48kmを完走。今年は迷わずロング75kmにエントリー。今年は、6月にスパトレイル72Kをなんとか完走しており、それに続いてのミドルクラスのレースへのエントリーとなった。

ロング75kmでは、はじめに35kmのロードを走り、そこからトレイルに入る。35kmにはドロップバッグを置くことができる。ロングのほとんどの参加者はトレランシューズやザックなどの装備をドロップバッグに入れ、最初のロードは身軽な装備で走ることになる。そこからトレイルを10kmほど進むとミドルと同じコースを走る。制限時間は13時間。

前日

大会前日に、スタート会場で受付と開会式に参加した。受付では35km地点に送るドロップバッグを預ける。バッグにはトレランシューズ(Montrail Caldorado II)とザック(500ml ソフトフラスク、エマージェンシーシート、補給食、グローブなど)を入れた。 続いて16時からの開会式とコース説明に参加。説明会への参加は義務ではないので会場はまばらだったが、主催者の熱意が感じられ、良い雰囲気だった。

コース説明では、関門時刻の変更とコースの一部変更がアナウンスされた。今回は加波山神社は迂回し、林道を経由して一本杉峠に向かうことになった。距離は少し伸びることになるようだ。翌日スタート直前にも、関門時刻変更のアナウンスはあったが、知らない人も多かったのではないか。会場での掲示やホームページでのアナウンスがあればよかった。

最終的なコースと関門時刻は以下の通り。

距離 関門時刻
スタート 0km 5:00
第1関門 35km 10:30
第2関門(洗心館跡) 48km 12:00
第3関門(板敷峠) 54km 13:30
第4関門(一本杉峠) 65km 15:30
ゴール 75km 18:00

去年ミドルを走った時のタイムを振り返ると、第2関門以降の時間設定はそれほど厳しくはなく、これを守っていれば間違いなく完走できそうだ。 問題は前半のロードと48kmまでのトレイルだ。 35kmのロードは、後半にかなりのアップダウンがあるので、平地をキロ6分で巡航するとして、約4時間と見積もった。 その次の48kmまでのトレイルには3時間使えることになる。ここをクリアできるかがポイントとなりそうだ。

レース経過

前日の受付後から雲行きが怪しくなり、夜から明け方にかけて雨が降った。 スタート時にはほぼ止んでおり、気温も20度程度の良いコンディションであった。 昨年のような酷暑にはならない見込み。

35kmまではロード用のシューズ。携帯カップスマホを入れたウェストポーチを装着。さらに粉飴ジェル100kcalを1個持った。

5:00スタート 軽い装備と低い気温のおかげで、快適に進む。 巡航キロ6分くらいで進むが、しばらくしてミドルの選手が追いついてくると、それにつられて少しペースが上がった。 涼しいとはいえ、8月のレース。かなり汗をかくので、給水所ではなるべく水分を補給しながら進む。 10km付近でジェルを補給。

その後アップダウンを繰り返し、上りは無理せず歩いて進む。 30kmが近づくと、さすがに空腹を感じた。 もう少し補給食を持っても良かったかもしれない。

35km関門には8:57(スタート後3:57)に到着。ほぼ予定通り。

関門でシューズを履き替え、梨、ブドウ、トマト、大福などたっぷり補給してトレイルに入る。 出発時刻は9:08。隣のランナーが、9:00に出れば大丈夫、9:10だとちょっと危ないかも、と教えてくれた。 そうか、油断できないのか、と気を引き締め、走れる部分は休まず走るように気をつけた。

難台山まではかなりきつい上り。 続いてやや急な下りと降りると一旦ロードに出る。ここから舗装路をしばらく登るが、そろそろ気温も高くなり、無理して走らずに歩く。 再びトレイルを少し登ると第2関門。到着は11:46。順調と言える。

ここからは勝手知った道。吾国山の急登を登ったら、5kmほどロードを下り、第3関門に12:46着。これなら完走は余裕だろう、と気楽に構えていた。

異変が起こったのはその直後。ロードを2km程走って登りに入った辺りで、「気分が悪く」なった。何がおかしいのか良くわからないが、あっという間に顔から血の気が引いていくのがわかった。それまでパワーウォークでリズム良く登っていたが、とてもペースを維持できない。後ろから来た選手に抜かれながら、この後20km近くを走るのは無理かも知れないと思った。

58kmの給水9に着いたのは13:51。少し吐き気を感じるようになり、胃腸がやられたのだろうと思った。水を飲む気にもならず、座って休む。次の関門まで、きつい登りを含む約7kmを1時間半。間に合わなければそれまで、と思ってゆっくり歩き出す。

燕山へは長い階段を登る。途中、辛そうなランナーに声をかけながら何とか登りきると、少し血の気が戻ってきた。下りもそのまま歩き、加波山神社への分岐には14:48。ここから関門までは約5km。多分ギリギリなので、下りは走ることにする。

再びロードに出て走るが、なかなか関門に着かない。が、徐々に体調も回復してペースを上げられるようになった。残り時間も少なくなって焦ってきた頃に登り。ゆっくりでも歩くよりは早いペースで進むと、ようやく風力発電所の分岐。残り時間6分あまり。スタッフに「間に合うかな?」と聞くと「あと600mだから、ちょっと...」と心細い返事。最後のトレイルは、全力で。でも転ばないように。林の奥に関門が見え始め、カウントダウンの声が聞こえている。「5秒前」の声が聞こえた時は最後の坂を駆け下りていた。

15:30。なんとか滑り込んでDNFは免れた。スタッフが「補給したらすぐに出発してください」と。水とレモンと梨を食べ、ブドウをひとつかみポケットに入れて歩き出す。胃腸が活動を再開したようで、しきりにゲップが出るが、もう大丈夫だろう。苦しい2時間だった。

最後は、足尾山に登り、パラグライダー発着場を通過したらあとは山を降りる。トレイルの下りはそれなりに走れるが、ロードは衝撃が強すぎて歩いてしまう。最後のエイドを通過したら残り3kmは休みながら走ってゴール。

去年との比較

ロングの後半部分はミドルと同じコースなので、ポイント間の所要時間を去年の結果と比較してみる。

出発地 到着地 2018タイム 2019タイム
洗心館跡 板敷峠 0:54 0:53
板敷峠 給水9 0:58 0:58
給水9 加波山神社分岐 0:48 0:51
加波山神社分岐 一本杉峠 - 0:42
一本杉峠 ゴール 1:49 1:52

加波山神社から一本杉峠の区間は去年とコースが違うので比較できないが、その他の区間は思ったほど差がなかった。 とはいえ、特に給水9では6-7分ほど座り込んで動けなかったので、その分のロスはあった。体調が悪いなりにも、動いていれば進めることがわかったのは収穫だった。

まとめ

6月のスパトレイル72Kに続き、2回目のミドルトレイルを完走できた。 これで100kmクラスのレースへの挑戦権が得られたので、来年に向けて計画を練りたい。 興味があるのは、阿蘇ラウンドトレイル、彩の国、おんたけ100、上州武尊など。 そろそろ遠征資金もバカにならなくなってきたので、来年の「予算」編成も考えないと。