2016年 サロマ湖100kmウルトラマラソンの記録:サブ4へのステップ

はじめに

今年も、サロマ湖ウルトラマラソンが近づいてきた。今年は、4月に富士五湖、6月3日に初めての本格的トレイルに参戦したばかりなので不参加だが、私にとっては、2016年のサロマ湖は初めてのウルトラだっただけでなく、サブ4と、それに続いてランニングに熱を上げ始めるきっかけとなったので、当時の記録を振り返ってみる。

当時の走力とエントリーまで

フルの自己ベストは、4:21(前年1月の勝田マラソン)。年1回のフルマラソンは確実に完走できるようになり、記録もほんの少しずつ伸びていた時期だが、サブ4は届きそうにない遠い目標だった。

ウルトラマラソンの100kmは、これまた想像すらできない距離だったが、だからこそ挑戦のしがいはあると思い、実は前年の2015年にエントリーを試みた。ところがエントリー項目入力中に定員に達し、残念なようなホッとしたような。一方でこれだけの人気を集めるレースなら、一生に一度くらいチャレンジしてもいいだろう、と、実力はともかく、2016年は晴れてエントリー完了。もう後戻りできない。

ウルトラ対策

2016年勝田マラソン後からサロマ湖に向けて練習。月200kmを目指したが、実際は150-190kmほど。ただし、週1回は20kmあるいはそれ以上の距離を走るようにした。走れない週でもサイクリングなどで補うようにした。飲み会会場まで10-16km走ったことも4回。また、近くのハイキングコースを使ったトレイルランを増やした。車道を走らずに済むし、足への負担も軽いような。キツイ登りは歩けば良いし。これは楽しかった。

長距離走として4月に36km、5月末に50km走った。特に5月は気温も高く、40km以降はほとんど歩かざるを得なかった。この時点でかなり不安になる。

6月に入ってから出張が続きまとまった時間が取れなかったが、直前の6/17(金)に休暇をとって60kmロード走。30度近い暑い日で、特に途中の峠道では全く走れなかったが、午後、気温が下がってから復活。40-60kmをほぼ走り通して、大きな自信につながった。完走の可能性も出てきたか。

その後、ゆっくり10km走を2回行って当日を迎える。

レース経過

レース当日の6月26日は雨の予報。スタート時はまだ降っていなかった。服装に迷うが、いつも通りの半袖とランニングパンツ。それにキャップとサングラス。ウエストポーチにiPhone。54.5kmの荷物に長袖の着替え、予備シューズ、バッテリーなどを入れる。ゴール荷物には移動中に着るウィンドブレーカなど。補給は全てエイドでまかなった。

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序盤は非常に順調。6:05/km前後で安定して走行。雨は断続的に降るが、特に問題なし。サングラスが曇るので、外してポケットに入れる。

42.195kmは4:23くらい。軽〜く通過した感じ。それでも自己ベストに近いタイム。 54.5kmエイドまでの間の坂も特に問題ない。むしろ周りのペースが落ちるので、だいぶ抜いた。ここも含めて、やはり少し頑張りすぎていたのかもしれない。ペースを保つということ、さらに周りより速く走るのは気分がいいし、貯金を稼ぐという意識も手伝って、実力以上のペースで走っていたのかもしれない。

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54.5kmに着く頃には、エイドが少し待ち遠しくなっていた。雨で濡れたウェアを着替え、さらに後半の体温低下を考慮して長袖を着た。シューズはまだ乾いていたのでそのまま。ちょっとゆっくりしすぎて、20分滞在していた。休憩後の走り始めはきつかった。さすがにダメージが蓄積しているようだった。それでも登りも含め、ほぼ同じペースで走り続ける。

60kmを過ぎて魔女の森(周りの人に言われてわかった)に入る頃からペースが落ち、65kmでは何とかギリギリ走れている状態。これまでの快調が嘘のようだった。とにかくエイドで立ち止まって少しでも休み、前に進む。

70km通過はちょうど8時間。残り30kmで5時間あれば、完走は間違いないだろう。

そうこうしているうちに、75kmあたりから、また走れるようになる。なんと、6:30/kmで走っていた。60km練習の時のように、ここから20km走れればゴールはすぐのはずだ。80km手前のエイドでしっかり食べてトイレも済ませて終盤に備える。80km地点通過は9:30。ここまで10時間でくれば完走できると思っていたので、まずは一安心。あとはいかにしっかり走るか、である。

前日に経験者から聞かされていた通り、ワッカの入り口はキツイ登り。頑張って走ったが、やはり電池切れ。折り返して戻ってくるランナーは、サブ10を目指す人たち。速い。それを見ながらゆっくり進む。自分では走っているつもりだが、ほとんど徒歩と区別できないくらい。長い長いワッカを往復して、残り3kmだが、着地の衝撃が全身に響いてとてもスピードを上げられない。しかし歩くランナーは確実に抜き、さらにゆっくり走るランナーも抜いてとにかく進む。ゴール前の500mはなんとかペースを上げて、12:26でゴール。

おわりに

100kmの完走は、その後のランニングへの取り組み方を大きく変えたような気がする。これを境に、フルマラソンはシーズン3レース程度に増えたし、ウルトラも、毎年走っている。何と言っても、途中の42km通過が当時の自己ベストに近いタイムで、しかもウォーミングアップ感覚で通過できたのは驚きだった。ペース配分が如何に大事かを思い知らされた。(それ以前は、前半ツッコミ撃沈型であったのを改めて認識した)

トレーニングやランニングフォームも、自己流ではあるが研究した。色々な人の色々な意見があるが、共通していると思われるのは、骨盤の前傾と、重心での着地。あとは早めのピッチ。これらを心がけた結果、ピッチが175から185程度に上がり、着地がフォアフット気味になった。フォアフット(実際はミッドくらい)は、最初は足首付近がキツくて続かなかったが、1ヶ月くらいで慣れた。同時に、臀筋の筋肉痛が発生。さらにふくらはぎが少し細くなった。

しかし、一番変わったのは、夏場も走り続けるようになった事かもしれない。

ともかく、その年の秋、意を決してエントリーした大田原マラソンで、晴れてサブ4を達成して現在に至る。

サブ3.5はまだもう少し先になりそうだが…